著:中村哲、澤地久枝
岩波書店
<世界の入口となる本棚>
アフガニスタンで30年以上、人道支援に携わってきた医師の中村哲さんに、作家の澤地久枝さんが単独インタビューを行いまとめたのが本書です。赴任当初は医療行為が中心でしたが、生きるのには何より水が必要との結論に至り、後年はおもに土地の開墾や水路の建設に力を入れました。しかし2019年12月4日、東部ナンガルハル州で何者かに銃撃され、志半ばにして死亡。その意思は幸いにも現地の「ペシャワール会」に引き継がれ、復興の火は途絶えていませんが、時代に逆行するタリバン暫定政権や地震、洪水など、現地の問題は山積です。2024年、12月4日には中村さん没後5年に合わせて、現地で追悼の催しが開かれました。
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