著:寺田寅彦
灯光舎
<世界の入口となる本棚>
「昔のほうが良かった」だなんて言うと年寄りの戯言のようですが、私は中学生の時からそう思い続けているのですから、老人の専売特許というわけではないのです。とくに音楽を中心とした芸術に関して当てはまることが多く、されど本書のような良書に巡り合うと「文学作品も昔のほうが…」とつい考えてしまうのであります。昨今のせわしなくてやたら刺激の強い文学作品に疲れを感じたら、灯光舎の『本のともしび』シリーズが良く効きます。あなたにはオレンジ色の『どんぐり』、あなたにはクリーム色の『シュークリーム』…。私事ですが、この灯光舎さん、我が家から100mくらいの場所にあるようでして、ひそかに面食らっております。
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