著:北村薫
創元推理文庫
<スタッフの本棚>
国文科の大学生「私」と落語家・円紫師匠がさまざまな謎にのぞむ「円紫さんと私シリーズ」の第1作であり北村薫氏のデビュー作。いわゆる“日常の謎”ミステリーの先駆けです。物語に出てくる文学や芸術の知識がとても豊富で、すべて理解することは到底できないけれど、それはひとまずおいといて。謎解きを通して、その背後にある人の心に触れて成長していく「私」の様子が深い洞察力と愛情で描かれていて、もう読むたびに胸がいっぱいになってしまいます。表紙絵は続編もすべて高野文子さん。こちらも素敵です。
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